上海の真ん中でイチョウをめでる

人民広場
 
 晩秋から初冬の上海の街を彩る木といえばイチョウだろう。日本の名所のような見事なイチョウ並木を見ることは難しいが、イチョウをめでられるスポットは各所にある。
 まずは上海の真ん中ともいえる「人民広場」のイチョウだ。人民広場の北、上海の市庁舎の南をほぼ東西に延びる「人民大道」の両側にイチョウ並木がある。この並木は市庁舎と南の上海博物館を結ぶ線にはないので、東西に分かれた形になっている。北の並木が早めに色づき、南の並木が少し遅れて色づくようだ。周辺は交通の要衝ともいえるエリアでアクセスが非常によく、思い立ったときに見に行けるイチョウだ。
(11月20日取材)
 
人民広場への行き方
上海で暮らす人には説明不要の場所だろう。地下鉄1、2、8号線の人民広場駅から出たところに並木があるといっていい。


人民大道の北のイチョウ並木。市庁舎の西のイチョウが最も早く色づく
 

周辺には公共施設がたくさんある。見上げる建物は「上海大劇院」だ
 

朝の掃除前の歩道。夜の間に散ったイチョウの葉が歩道を彩っている
 

歩道に散らばったイチョウの落ち葉。何でもない光景だが、黒いキャンバスに描いたイチョウのようにもみえる
 
 
上海音楽庁
 
 延安高架路と西蔵路の交差点の近くに「上海音楽庁」がある。ここも上海の真ん中といえる場所で、延安路に沿った緑地の東端に当たる。建物の南の広場にイチョウが植えられている。イチョウは合わせて28本あり、南北方向に6列に並んでいる。葉の色づきは木によってまちまちで、金陵中路に近い木のほうが早く色づいている。
 上海音楽庁は1930年に「南京大戯院」として誕生、1959年に現在の名前に改められ、中国で初めてのコンサートホールとなった。延安高架路拡張のため、2003年に建物ごと持ち上げて南に66.46メートル移動するという大規模な工事を経て現在に至っている。音楽とイチョウ、芸術の秋を感じさせる空間だ。
(11月20日取材)
 
上海音楽庁への行き方
地下鉄8号線の大世界駅から金陵中路に出るとイチョウの木が見える。人民広場から延安高架路を越えて南に行ってもすぐに着く。


上海音楽庁のイチョウ。見ごろの木もあれば、葉がまだ青い木もある
 

黄色く色づいた木の下には葉がたくさん落ちていた
 

秋の恵みの1つである「ぎんなん」も落ちていた。これを拾いに来る人もいる
 

上海音楽庁とイチョウ。上海の中心部にありながら、落ち着いた雰囲気となっている