バスで行く上海の小さな旅 江五線

上海は東と南に海岸があります。どの海岸も市街地から遠く離れ、行くにはそれなりの苦労がありますが、そこには普段見ている上海の街とは大きく異なる風景が広がっています。今回は南の杭州湾の近くまで走る「江五線」に乗りました。日の入りの方角が南に寄る冬場は、水平線に沈む太陽を海岸から眺めることができます。昔ながらの農村も沿線の各所に残っています。バス停の数が60近い長いバスの旅も退屈することはないでしょう。
 

杭州湾に沈む夕日。バスの終点から1.5キロほど南に海が広がっている
 

終点の近くを走る江五線のバス。新しく開発されたエリアで、広大な田園地帯となっている
 

起点は地下鉄の駅前のバスターミナル(最寄りのバス停1)
起点は地下鉄8号線の江月路駅の前にあるバスターミナルだ。多くのバスが発着している。江五線の「五」は終点の五四の街の意味で、バス路線の番号ではなく、江一線も江二線も存在しない。
 

真っ直ぐに延びる運河(最寄りのバス停4)
沿線の魯匯鎮の街の南を運河が東西に延びている。運河は黄浦江が直角に曲がる辺りから始まり、浦東国際空港の南東約10キロの東中国海の沿岸で終わる。黄浦江の上流への近道だが、航行する船はそれほど多くない。
 

沿線の中心地・奉城(最寄りのバス停8)
奉城は沿線の中心地だ。奉賢区の東部に位置する。北宋の時代に塩田が開かれたことが町の始まりだとされる。浦東にはそうした歴史を持つ町が多い。現在の奉城には新しいマンションが並び、近代的な街並みとなっている。
 

昔の農村の面影(最寄りのバス停9)
奉城の少し東の向陽橋のバス停近くに、水路の周辺に広がる街がある。昔の農村の面影が感じられる街だ。現在は近くに田んぼはなく、静かな住宅地となっている。向陽の名の通り日当たりのいい住宅だ。
 

真っ直ぐに延びる鉄道(最寄りのバス停12)
バスは「浦東鉄路」の高架をくぐる。線路は東西に一直線に延びている。浦東鉄路は2007年に開通した新しい鉄道だ。列車は1日に数便運行されるだけで、便利な鉄道だとはいい難い。高架の形から複線で計画されたことがわかるが、今のところ単線で運行されている。
 

海に近い公園・海湾国家森林公園(最寄りのバス停13)
沿線の近くに「光明・海湾森林国家公園」がある。杭州湾の北約1キロの場所にある。300ヘクタールを超える広大な公園で、水と緑にあふれている。入園料は1人80元。江五線の「洪衛新村」のバス停から歩くと30分以上かかるので、「海湾3線」のバスに乗り換えたほうがいい。
 

黄金色に染まる広大な田んぼ(最寄りのバス停15)
終点の五四の街の北に広大な田んぼが広がっている。新しく開発されたエリアで、1つ1つの田んぼが非常に広い。11月になると田んぼは黄金色に染まり、収穫の季節を迎える。収穫も機械化され、大型のコンバインが稲を刈り取っていく。
 

終点は寂しげなバス停(最寄りのバス停16)
終点は五四の街の東のはずれにあるバス停だ。人はほとんど通らず、工事のトラックがごう音を響かせて通り過ぎる。寂しげな印象の場所だ。南五線、海湾3線の発着点にもなっている。
 

アシの原が広がる海岸(最寄りのバス停16)
終点の南の海岸にはアシの原が広がっている。五四線の最終バスは午後5時25分で、海岸で沈む夕日を眺めると間に合わない可能性が高い。終点の1つ前の「五四場部」のバス停から「新芦専線区間」のバスが出ており、最終バスが午後6時7分なので、間に合わない場合はそのバスを利用するといい。
 
 
江五線
 
1 江月路地铁站
2  浦星公路沈杜公路
3  沈杜公路三鲁公路
4  鲁汇
5  南陈村
6  沿线公路南奉公路
7 青村
8 奉城
9  向阳桥
10 洪庙
11 平庄公路瓦洪公路
12 镇北村
13 洪卫新村
14 滨海古园
15 五四场部
16 五四社区
 
※主なバス停のみ
 
1元~10元