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キダム

スタッフが行ってきました!!


「ERA時空の旅」


 地下鉄・上海馬戯城駅を上がるとすぐに見えてくる上海馬戯城。 いざ、中に入ってみると中国とは思えないような(失礼)洗練された雰囲気で、 暗闇の中でボーッとライトアップされる会場はなんだかもう夢の中のサーカス気分。
ひとまず席について周囲を見回すと、うきうき顔でおしゃべりを楽しむ中国人親子や興味津々で会場を見つめる欧米人旅行者など、ごちゃ混ぜ上海を象徴するような観覧席、 そんな中で一番高いVIP席を独占しているのは、ほとんどが日本人団体客でした。
 ジャジャン!! 会場をとどろくような音楽が流れて食い入るように舞台を見るとそこにはなんと美しい男女の姿が!! 100%ロマンチックなオープニングで始まり、クライマックスになると一風変わった人間ロケット大爆発や(口ではもう表現できない。見た人だけの感動パフォーマンス)爆裂爆音バイクショーなど手に汗握るハラハラショーが繰り広げられ、息つくひまもないほど。 見た後には感動の余韻と卓越した人間の限界ぎりぎりの運動能力への賞賛がまったりと後味を引くアジアンテイスト&ウエスタンチックなワールドワイド雑技ショーでした。

「熊川哲也「K-BALLET Company」公演・ドンキホーテ」


 1月19日、20日に公演された熊川哲也公演・ドンキホーテバレエ。  通常上海のこの手のバレエ公演は100元、200元のチケットから完売し、 400元以上の高額チケットは売れ残り気味なのに、今回のバレエチケットは500元、400元の高額チケットから全て売れ切れていくという超人気ぶり。公演会場は”ガラスの宮殿”でおなじみの上海大劇院。当日はあいにくの雨ながら、劇院に入るとスラリと美しいスタッフに濡傘用のビニールを渡され、ずぶ濡れになったハイヒールからも感じる高級絨毯の感触はため息がでるほどの陶酔もの。
 そんなゴージャスリッチな劇場の中で始まったバレエ公演は、バレエという堅苦しさを払拭するようなリズミカルでコミカル、そして見せ場になるとそれまでの陽気な笑顔を覆すようなキリリと引き締まった顔に変わり、生み出されるダンサーの動きはたとえ私のようなバレエ初心者でも圧倒されてしまう真剣勝負そのものの迫力ある踊り。たくさんの拍手とともに笑い声が溢れる演目の中で、バジル役の熊川哲也がひとたびクルクルクルクルと踊りだすと誰もが固唾を呑んで見入ってしまう、そして会場はひと時の沈黙の後、堰を切ったように歓声が鳴り響く。そんな穏やかな心地よさと緊張感を交互に繰り返し舞台はいよいよドンキホーテが風車へと立ち向かうクライマックスへ。
見終わったあとには、こんなすばらしいバレエを日本人ダンサーが演じるなんて。さすが熊川哲也「K-BALLET Company」と立ち上がりたくなる衝動に駆られ、普段上海でうつむきかげんな日本人にとっては、"われらが誇り。"と大きく胸を張れる感覚にとらわれたのは私だけでしょうか?

「サンフランシスコ交響楽団演奏会」


 すんごい男前でした、マイケル・ティルソン・トーマス! バーンスタインの弟子であり、気鋭の指揮者をつかまえて何抜かすねん、とツッコまれそうですが、3階席に座っていてもびんびん伝わる男前オーラに、不肖スタッフHは熱に浮かされておりました。当日昼に東方電視台音楽チャンネルでサンフランシスコ交響楽団(SFSO)のドキュメンタリーフィルムを見て行ったのも大きかったのですが…。
 しかも観客へのサービスもたっぷり。本来、アイヴス作曲の「記念日」、シューマンの「チェロ協奏曲」、ブラームスの「交響曲第2番」というラインアップでしたが、冒頭にコープランドの「市民のためのファンファーレ」を追加。金管奏者たちの実力をまず見せ付けてくれました。うぉぉカッコイイぞ、SFSO。そしてアンコールはなんと3曲!! 3曲目は中国人なら誰でも知っている曲らしく、どよめきが起こりました。3曲やってもまだ拍手が鳴り止まず、さすがに疲れたのかマイケル氏、「もう遅いから寝かせて~」というジェスチャーで観客の笑いとさらに大きな拍手を誘っていました。男前に加えて、ユーモアもあってステキーーー!! サンフランシスコ在住だったら絶対追っかけしてます、私。
 今回は、本編が地味めの選曲でしたが、もし次の機会があれば、マイケル・ティルソン・トーマス&SFSOでチャイコの4番とかサン=サーンスの3番とか、どっかんどっかんくる派手めな曲が聴いてみたいです♪

モーツァルトを見直した夜


 音楽ファンとしてはバチ当たりだが、モーツァルトが苦手だった。コンサートで彼の作品が演奏された日にゃ、うとうと舟をこぐ始末。しかし、今年はモーツァルト生誕250周年の節目であり、上海でもさまざまな特集音楽会が組まれている。日本人ピアニスト、菊池洋子さんを迎えて行われた3月11日の上海交響楽団のコンサートもその1つだった。  実は、菊池さんがザルツブルグ・モーツァルト国際コンクールで優勝する前、まだ無名の頃に取材したことがある。フワンとした優しい雰囲気をただよわせつつ、ピアノにかける思いを真摯に話してくれた。今回、くしくも上海で再び取材をする機会に恵まれたのだが、“売れた”人間にありがちな高慢さはかけらもなく、しかし話す内容は以前より深みを増していた。国際舞台で場数を踏んできた経験がなせる業か。  当日、彼女はワインレッドのドレスを着て、人懐こい満面の笑顔で登場。「全然緊張してないのかしら」と思うくらいの自然体。でもピアノの前に座った途端、スッとアーティストの顔になったのはさすがだ。曲は「ピアノ協奏曲第20番」、途中何度か現れるフルートとの掛け合いには、アドレナリンが体内を走り回るのが自覚できるほど、すばらしいの一言! モーツァルト嫌い(?)を夢中にさせてくれた菊池さん&上海交響楽団、ブラボー!!  そんな菊池さんのインタビューは、上海版4月号にて掲載予定。乞うご期待!

デュトワ&上海交響楽団


 その日は朝からソワソワ、我ながら全く落ち着きがありませんでした。4月29日、上海大劇院で行われた、世界的指揮者シャルル・デュトワを招いての上海交響楽団演奏会。“デュトワ迷”のワタクシ、ナマで聴くのは初めてとあって、興奮は絶好調。  さて、この日のプログラムはシベリウス「フィンランディア」、チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」、ムゾルグスキー「展覧会の絵」という、誰もが一度は耳にしたことのある曲ばかり。個人的にも大好きな3曲でした。そして! 「フィンランディア」を聴いただけで、恥ずかしながらすでに涙目状態。なんて視覚的な演奏を引き出してくれるんだ、デュトワ!!  CDで聴いていた以上だ! 「展覧会の絵」なんて、ホントに美術館で絵を見てる映像が脳裏にちらつきました。最後の部分(「キエフの大門」)なんて、ぐわわーーんとオケを思い切り鳴らしまくって、聴いてるこっちもアドレナリン出まくり。「カッコイイ~~♪」の一言であります。  しかし、少々残念だったのがチャイコ。ピアニストとオケがイマイチ合っていないような気がして、なんだか興奮がスーッと冷めてしまいました。素人の感じ方だからはなはだ心もとないのですが、玄人さんが聴けばブラボーな演奏だったのかしら…。

2006 林俊傑・上海ライブ


 6月10日、虹口サッカー場で行われた「2006 林俊傑・上海ライブ」に行ってきました! その歌唱力とかわいらしさにメロメロ(古)になって帰ってきた夜でございました。「かわいらしい」といっても、ルックスではなく言動。MCの時、観客に向かって「好不好?」、「好不好聴?」、「精彩不精彩?」と、何度も呼びかけるのです。ちょっとはにかんだような笑顔で。客席の反応が気になってしょうがないらしい。思わず年甲斐もなく「好!」とか「精彩!」とか答えてしまうスタッフH(いい加減にしろ:爆)。  そして抜群の歌唱力にひたすらブラボー叫んでました。2時間強のコンサートでしたが、声がほとんどかすれない! ダンスナンバーではさすがに「おっ、ちょっと大変そうかな」と感じる場面はありましたが、それ以外では地声もファルセット(裏声)も全く変化なし。口パクじゃないんですよ、コイツはまいった! アンコール最後は、出世作「江南」でシメと、演出もニクイ。CD以上の感動を与えてくれたJJ(林俊傑の愛称)に万歳三唱。

2006 久石譲 上海交響楽団演奏会


<『となりのトトロ』に泣いた日>
 待ちに待った久石譲上海公演。朝から頭の中は「ジブリワールド」。普段は揺れが激しく、ストレスが溜まるバス移動も、今日の私にとってはチョッと椅子の硬い「ネコバス」に乗っている気分。
 そしてついに始まった久石上海公演。彼は指揮とピアノの2役をこなし、演奏するのも実力派と名高い上海交響楽団。『水の旅人』から『ナウシカ』、『もののけ姫』そして最新作『ハウルの動く城』と、誰もが知る宮崎映画の世界を上海に、そして後半のスタートは『千と千尋』から『菊次郎の夏』と宮崎・北野映画の名作の世界に、ドップリと漬からせてくれた。そして一曲を演奏し終えると、決まって会心の笑み、そしてオケに向かってグッと親指を立てる久石氏。私も1曲ごとのその余韻まで、ジックリ、マッタリと味わいつくしていた。
 だがしかし! 『トトロ』が現れない! どうしたトトロ?! 世知辛い上海の風に染まった私の前には、彼は現れてくれないのか!? 『ナウシカ』のクシャナのようにドライではいけないのか?
 そしてついに最後の曲『Tango X.T.C.』が終わり、久石氏も満場の拍手に送られ、退場。「あ~、終わっちゃったぁ! トトロやってよぉ」などというゼイタクな叫びを飲み込み、久石氏に拍手を送る。
 しかし、いつまで経っても鳴り止まない拍手。その拍手に応え、久石氏再登場。壇上に上がり、オケもスタンバイ完了。静まり返る会場。そして流れ出た曲は「トトロ」!! 演奏中にも関わらず会場からは歓声と拍手が。
 その後の私は、まさにバス停でサツキに渡された傘に落ちる雫の音に悦ぶトトロのごとく満面の笑み。あれ? 急に目の前がボヤけている自分に気がついた。何かが、顔を伝って流れている。私は、泣いていた。
 翌日、この話を弊社カメラマンにしたところ「トトロで泣いたんスか?」と言われ、カチンと来たが、しかし会場に行った別の同僚から「わかる!」と力説され、ようやく安心。心のさもしいカメラマンに嘆きつつ、社内に理解者のいることを悦ぶのであった。

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