2007年8月掲載
2007年第23期「三联生活周刊」 第329期「中国新闻周刊」
第60期「新生代」 2007年第25期「理财周刊」

2007年第23期「三联生活周刊」
骨大好き民族
中国人は骨をしゃぶるのが好きだ。一説では昔の中国が貧しく、鶏や魚を食べるときは丸ごと残さず食いつくし、骨までしゃぶっていたところからきたとか。だが実際は、大きな塊の肉を食べられるような裕福な人でもさまざまな工夫を凝らし、調理法や味付けにこだわり、小さな骨までおいしく食べられるようにしている。ある金持ちの婦人が言った。「仙人は骨をしゃぶるのが大好きなのよ」。肉を食べる金がないのではなく、肉を食べ飽きた人が暇にあかせて骨を食べるのだと。
日常で最もよく食べられる骨は、鶏の足指だろう。中国人は鶏の足指とは言わず、「鳳爪」と呼ぶ。地方によって調理法はいろいろで、広東風に豉汁で蒸したものや、四川風の唐辛子漬けのものなどがある。
ここ数年「鳳爪」に代わって流行しているものに「アヒルの首」があり、辛味のある汁に漬けた武漢風の味が特に流行っている。もともと中華料理のレパートリーでは、アヒルといえば水掻きと舌が有名だった。アヒルの水掻き「鴨掌」は中国各地で調理されており、口当たりのやわらかさを身上とする。上海風の糟漬けや北京風のわさび風味など味付けもさまざまだ。また、アヒルの舌は大根などとスープにすることが多く、あっさりとした風味が好まれる。それに比べ、アヒルの首の料理は濃い味のものが多い。
そのほか中国人は小動物の骨も食べる。ウサギや羊の頭は土地によっては最上級のもてなし料理となるのだ。また中国人は魚の頭も捨てずに食べる。魚の目を食べる子どもは頭がよくなるといってほめられる。さらに風流なグルメ(ゲテモノともいう)ファンの間では「龍須鳳爪」という料理が有名で、「鳳爪」は前述の鶏の足、「龍須」というのは鯉のくち髭のことだという。
とにかく中国人の食に対するこだわりには敬服させられるものがあり、世界中の鶏の足と鯉の髭が食べつくされてしまいかねない。●
第329期「中国新闻周刊」
闇レンガ工場貧村の闇経済
山西省洪洞県広勝寺鎮曹生村の闇レンガ工場の経営者王兵兵の父親王東記は事件の発覚当時、曹生村共産党支部の現職書記だった。またその義父も長く同村の書記をしていたため王一族の勢力は強大で、村では何でもやりたい放題してきた。王東記は自らの職権を濫用して村に納めるべき費用を納めず、前任の書記から訴えられたときも県の人大代表という肩書きを利用して裁判をも自分の都合いいようにしていた。
2003年6月、王兵兵はレンガ工場を建てるとき、信用会社からの融資を含め11万元あまりを投資した。はじめは当地の農民17、8人を雇って50万個以上のレンガを生産したが、経験不足のために多くの不良品を出し、1万元の損失を出した。洪洞県はレンガの材料になる粘土が豊富で、水と土はほとんどタダで調達できる。しかも近くに石炭産地もあり、燃料も非常に安価で手に入れることができる。最大のコストは人件費だが、当地の若い男性はレンガ工場などでは働きたがらない。石炭鉱山に行けば、5倍の収入が得られるからだ。女性や老人も、レンガ工場の労働はあまりにきついため、よほど貧しい家の出身でなければ働きたがらないのだという。06年まで王兵兵のレンガ工場は赤字続きで、労働者を雇うのも困難な状況が続いていた。そんなとき、河南省人の衡庭漢が30人の労働者を確保するという条件で生産を請け負うことになった。その年、衡庭漢は300万個のレンガを生産し、王兵兵はやっと11万元あまりを手にした。だがほとんどは借金の返済と日常的な経費に消え、残りはわずかだったという。今年5月27日、労働者をだまして連れてきたということが発覚して衡庭漢が逃亡してから、広勝寺鎮の警察は捜査費用として、王兵兵から3万元を無理やり徴収したが領収書もなかったという。
党と司法と警察の機能がすべて麻痺している環境の中で、奴隷工場の出現は必然の結果だったといえるのかもしれない。●
第60期「新生代」
結婚経済学
結婚は、そう大きくない2つの企業が合併の道を選択し、安定した発展の道を歩んでいくのに似ている。ただし現実にはこの会社設立には、開業コストがかかりすぎている。
先日「中国結婚産業発展調査報告2006~2007」で中国婚礼博覧会組織委員会が2006年度の全国6万人の新婚カップルを対象に行った調査で、結婚式費用だけで平均12万5000元、マイカーや新居の購入費をいれると平均55万7000元にもなることがわかった。
中国の22~35歳の結婚適齢期にある人々は、最近のそういった風潮に必ずしも賛成していなくても、結局は面子のために豪華で派手な婚礼を選択せざるをえないのだ。
新居や車、それに記念写真にハネムーン…。これらの費用は一体どこから捻出するのだろうか? 調査によると、86%の新婚夫婦の月収は8000元以下、その内の大多数は5000元以下で、結婚費用のすべてを支払うためには、飲まず食わずで7年から10年働かなければならない計算になる。だから半数以上は両親からの援助を得ている。
結婚はもはやロマンチックとは縁遠い、資産評価の結果となっている。適齢期の女性が年収6万元で毎年成長率10%の男性と、年収3万元で毎年成長率50%の男性のいずれに投資するか。投資の原則はより低いコストでより大きな収益を得ることであり、それでこそ株主の権利も安定するというものだ。
30代は収入の規模も徐々に拡大し始めるが、家計の支出負担も重くなるときだ。この時期にキャッシュフローの状態が悪化すると企業破産の危険性がある。40代はそろそろ配当が期待される時期である。結婚が一生涯に唯一の投資であるなら、40歳で投資収益を得るのも決して遅くはないだろう。投資であるからには当然リスクも存在することは忘れてはいけない。
俗な言い方になるが、結婚経済学では、お金が重要な要素なのである。●
2007年第25期「理财周刊」
転職による給与所得の乱高下
姚さんは北京の大学を卒業後外資系の企業に就職し、人事部に配属された。彼の努力と才能が認められ、はじめの1年は給与も順調に昇給した。だがその後2年あまり、会社の業績が安定していたこともあり、彼の給料は毎月6000元前後からなかなか上がらなかった。そんなとき友人の紹介で、ある個人企業が人事採用の責任者を募集していると知った姚さんは、思い切って転職した。しかし人事採用の実務経験に乏しい彼の仕事内容に疑問を持った会社側は、彼の給与を当初の額から4000元に減額し、嫌なら辞めてもいいと言ってきた。その後姚さんは4度の転職を試みたが、どこも最初の給与を越えたことはなかった。
上海の有名大学で情報技術を専攻した顧さんは、IT関連企業に就職した。当時IT業界の成長は著しく、彼の給与は同窓生の中ではダントツの7000元だった。だが、その後会社の業績不振に伴い、少しずつ給料も目減りしていった。購入したマンションのローンの支払いも毎月3000元あり、焦った彼は転職することにした。新しい仕事はある医療機器の販売メーカーの営業マン。基本給2000元と歩合給制で、1カ月に10万元の売り上げがあれば、手取りは1万元を超えると言われていた。だが、医療の専門知識をまったく持たない顧さんの営業成績はひどいもので、僅か3カ月でその会社を辞めざるをえなくなってしまった。
高さんはある証券会社の社員で、入社8年目のベテランだ。彼女の給料はある時は7000元、ある時は2000元という落ち着かないものだった。そんな不安定な時期を過ごし、それでも勤続してきた高さんは去年の証券業界の好況に伴い、経験を買われて営業課長に昇進した。基本給のほかに手厚い業績給与を得ることができるようになったのだ。
景気の変動や見た目の華やかさに惑わされず、地道に努力した結果、報われる。安易な転職によるステップアップはそう簡単ではないということか。●
第60期「新生代」 2007年第25期「理财周刊」

2007年第23期「三联生活周刊」
骨大好き民族
中国人は骨をしゃぶるのが好きだ。一説では昔の中国が貧しく、鶏や魚を食べるときは丸ごと残さず食いつくし、骨までしゃぶっていたところからきたとか。だが実際は、大きな塊の肉を食べられるような裕福な人でもさまざまな工夫を凝らし、調理法や味付けにこだわり、小さな骨までおいしく食べられるようにしている。ある金持ちの婦人が言った。「仙人は骨をしゃぶるのが大好きなのよ」。肉を食べる金がないのではなく、肉を食べ飽きた人が暇にあかせて骨を食べるのだと。
日常で最もよく食べられる骨は、鶏の足指だろう。中国人は鶏の足指とは言わず、「鳳爪」と呼ぶ。地方によって調理法はいろいろで、広東風に豉汁で蒸したものや、四川風の唐辛子漬けのものなどがある。
ここ数年「鳳爪」に代わって流行しているものに「アヒルの首」があり、辛味のある汁に漬けた武漢風の味が特に流行っている。もともと中華料理のレパートリーでは、アヒルといえば水掻きと舌が有名だった。アヒルの水掻き「鴨掌」は中国各地で調理されており、口当たりのやわらかさを身上とする。上海風の糟漬けや北京風のわさび風味など味付けもさまざまだ。また、アヒルの舌は大根などとスープにすることが多く、あっさりとした風味が好まれる。それに比べ、アヒルの首の料理は濃い味のものが多い。
そのほか中国人は小動物の骨も食べる。ウサギや羊の頭は土地によっては最上級のもてなし料理となるのだ。また中国人は魚の頭も捨てずに食べる。魚の目を食べる子どもは頭がよくなるといってほめられる。さらに風流なグルメ(ゲテモノともいう)ファンの間では「龍須鳳爪」という料理が有名で、「鳳爪」は前述の鶏の足、「龍須」というのは鯉のくち髭のことだという。
とにかく中国人の食に対するこだわりには敬服させられるものがあり、世界中の鶏の足と鯉の髭が食べつくされてしまいかねない。●
第329期「中国新闻周刊」
闇レンガ工場貧村の闇経済
山西省洪洞県広勝寺鎮曹生村の闇レンガ工場の経営者王兵兵の父親王東記は事件の発覚当時、曹生村共産党支部の現職書記だった。またその義父も長く同村の書記をしていたため王一族の勢力は強大で、村では何でもやりたい放題してきた。王東記は自らの職権を濫用して村に納めるべき費用を納めず、前任の書記から訴えられたときも県の人大代表という肩書きを利用して裁判をも自分の都合いいようにしていた。
2003年6月、王兵兵はレンガ工場を建てるとき、信用会社からの融資を含め11万元あまりを投資した。はじめは当地の農民17、8人を雇って50万個以上のレンガを生産したが、経験不足のために多くの不良品を出し、1万元の損失を出した。洪洞県はレンガの材料になる粘土が豊富で、水と土はほとんどタダで調達できる。しかも近くに石炭産地もあり、燃料も非常に安価で手に入れることができる。最大のコストは人件費だが、当地の若い男性はレンガ工場などでは働きたがらない。石炭鉱山に行けば、5倍の収入が得られるからだ。女性や老人も、レンガ工場の労働はあまりにきついため、よほど貧しい家の出身でなければ働きたがらないのだという。06年まで王兵兵のレンガ工場は赤字続きで、労働者を雇うのも困難な状況が続いていた。そんなとき、河南省人の衡庭漢が30人の労働者を確保するという条件で生産を請け負うことになった。その年、衡庭漢は300万個のレンガを生産し、王兵兵はやっと11万元あまりを手にした。だがほとんどは借金の返済と日常的な経費に消え、残りはわずかだったという。今年5月27日、労働者をだまして連れてきたということが発覚して衡庭漢が逃亡してから、広勝寺鎮の警察は捜査費用として、王兵兵から3万元を無理やり徴収したが領収書もなかったという。
党と司法と警察の機能がすべて麻痺している環境の中で、奴隷工場の出現は必然の結果だったといえるのかもしれない。●
第60期「新生代」
結婚経済学
結婚は、そう大きくない2つの企業が合併の道を選択し、安定した発展の道を歩んでいくのに似ている。ただし現実にはこの会社設立には、開業コストがかかりすぎている。
先日「中国結婚産業発展調査報告2006~2007」で中国婚礼博覧会組織委員会が2006年度の全国6万人の新婚カップルを対象に行った調査で、結婚式費用だけで平均12万5000元、マイカーや新居の購入費をいれると平均55万7000元にもなることがわかった。
中国の22~35歳の結婚適齢期にある人々は、最近のそういった風潮に必ずしも賛成していなくても、結局は面子のために豪華で派手な婚礼を選択せざるをえないのだ。
新居や車、それに記念写真にハネムーン…。これらの費用は一体どこから捻出するのだろうか? 調査によると、86%の新婚夫婦の月収は8000元以下、その内の大多数は5000元以下で、結婚費用のすべてを支払うためには、飲まず食わずで7年から10年働かなければならない計算になる。だから半数以上は両親からの援助を得ている。
結婚はもはやロマンチックとは縁遠い、資産評価の結果となっている。適齢期の女性が年収6万元で毎年成長率10%の男性と、年収3万元で毎年成長率50%の男性のいずれに投資するか。投資の原則はより低いコストでより大きな収益を得ることであり、それでこそ株主の権利も安定するというものだ。
30代は収入の規模も徐々に拡大し始めるが、家計の支出負担も重くなるときだ。この時期にキャッシュフローの状態が悪化すると企業破産の危険性がある。40代はそろそろ配当が期待される時期である。結婚が一生涯に唯一の投資であるなら、40歳で投資収益を得るのも決して遅くはないだろう。投資であるからには当然リスクも存在することは忘れてはいけない。
俗な言い方になるが、結婚経済学では、お金が重要な要素なのである。●
2007年第25期「理财周刊」
転職による給与所得の乱高下
姚さんは北京の大学を卒業後外資系の企業に就職し、人事部に配属された。彼の努力と才能が認められ、はじめの1年は給与も順調に昇給した。だがその後2年あまり、会社の業績が安定していたこともあり、彼の給料は毎月6000元前後からなかなか上がらなかった。そんなとき友人の紹介で、ある個人企業が人事採用の責任者を募集していると知った姚さんは、思い切って転職した。しかし人事採用の実務経験に乏しい彼の仕事内容に疑問を持った会社側は、彼の給与を当初の額から4000元に減額し、嫌なら辞めてもいいと言ってきた。その後姚さんは4度の転職を試みたが、どこも最初の給与を越えたことはなかった。
上海の有名大学で情報技術を専攻した顧さんは、IT関連企業に就職した。当時IT業界の成長は著しく、彼の給与は同窓生の中ではダントツの7000元だった。だが、その後会社の業績不振に伴い、少しずつ給料も目減りしていった。購入したマンションのローンの支払いも毎月3000元あり、焦った彼は転職することにした。新しい仕事はある医療機器の販売メーカーの営業マン。基本給2000元と歩合給制で、1カ月に10万元の売り上げがあれば、手取りは1万元を超えると言われていた。だが、医療の専門知識をまったく持たない顧さんの営業成績はひどいもので、僅か3カ月でその会社を辞めざるをえなくなってしまった。
高さんはある証券会社の社員で、入社8年目のベテランだ。彼女の給料はある時は7000元、ある時は2000元という落ち着かないものだった。そんな不安定な時期を過ごし、それでも勤続してきた高さんは去年の証券業界の好況に伴い、経験を買われて営業課長に昇進した。基本給のほかに手厚い業績給与を得ることができるようになったのだ。
景気の変動や見た目の華やかさに惑わされず、地道に努力した結果、報われる。安易な転職によるステップアップはそう簡単ではないということか。●
(SUPER CiTY上海・北京 2007年8月号掲載内容)


