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キダム

駐在員レポート 西安・東莞

西安、東莞


この広い中国では、全土にわたって日本人が活躍している。新聞やニュースだけではわからない「人肌の情報」を知るには、現地に直接聞くのが一番だ。各地から今が「旬」な情報を毎月交代のコラムリレーでお届けする。


兵馬俑の他にも訪れたい場所  西安   八木靖浩


華山の山頂で朝日を拝む

 西安はまだまだ日本人の少ない街。留学生は西安の大学すべて合わせて100人未満です。西安の観光地としてイメージされるのは兵馬俑だと思いますが、華山もぜひとも訪れて欲しい場所のひとつです。

 私たちは華山の頂上から見る朝日が大変素晴らしいとのことで、夜から登頂し明け方に山頂に到着し、朝日を見るというコースを選択しました。これなら泊まる必要なく、大変経済的です。必要なのは、一晩中歩き続ける体力のみ。

夜通しで頂上を目指す登山

 登山開始は午後11時半ごろからとなりました。私たちが目指すのは、東峰。華山の中で2番目に高い峰で2100メートルとのこと。朝日を見る場所としてはここが1番最適だそうです。華山には五つの峰があり、日中なら1番低い北峰の付近まではロープウェイにて行くことが可能です。

 当日、ほぼ満月だったのですが月明かりがなければ道中は本当に真っ暗です。出発前に買った懐中電灯が本当に役立ちました。唯一明かりがあるのは、売店だけ。どうやら夜中も営業しているようです。一部の売店では傍に布団を敷いて、人が来るとむっくり起きて対応するという、登山客もびっくりする営業スタイルでした。

 目的地である東峰に到着したのは大体午前5時 30分ぐらい。およそ6時間もの行程でした。正直なところ、到着した時は嬉しさより、この長い道のりから解放された喜びの方が大きかったです。

 到着して10分ぐらいで朝日が昇ってきました。さすがに感動しました。これで苦労が報われるというものです。

 感動の時間もそこそこに下山することにしました。防寒対策が不十分なのと、汗でかなり体が冷えてきたからです。また下山時に初めて険しい登山道を登って来たのだったと知ることになりました。

 下山はロープウェイを利用しましたが、なんとたったの6分。夜から登ったので、残念ながら景色をじっくりと堪能することができませんでした。もし機会があれば山頂で一泊し、華山の峻厳な景色をじっくり堪能したいです。●



明、清朝時代の祠が30も残る村落  東莞   中村隆彦

隠れた名所を探す楽しみ
 
 もし日本から中国へ旅行に来たとしよう。観光地としての広東省ならどこへ行くだろうか? この都市は、一言で言えばありとあらゆるものを作っている「世界の工場」だということ。このような場所に観光する場所なんてと思われるかも知れないが、歴史に疎くない人であればアヘン戦争を知っているだろう。この東莞で当時の砲台跡やアヘン戦争博物館など虎門鎮に行けば見ることができる。しかし私はここで別に1つ隠れた古郷を紹介したい。

隠れた古郷・南社古村落

 私が紹介するのは東莞市茶山鎮にある南社古村である。この古郷に関しては、日本語の某検索サイトで南社・広東省で検索をかけても、数人がここの事について取り上げている程度であり、ここで働いている中国人に聞いても分らないというのだからかなりマイナーな場所である。

 この村の歴史は南宋の時代、浙江紹興から「謝尚仁」という人物が移り住んで来たことによってはじまる。彼ら一族はどうやら教育には力を入れていたようで明、清時代には挙人、進士を10人以上輩出していている。明、清朝の建築が残る村の中央にはため池があり、それに面した部分に先祖の位牌を祭っている祠(ほこら)を多く見かけるのもそれと無縁ではないのであろう。

 祠は現在でも明、清朝時代の祠が30も残っており、これだけもの祠がある場所はかなり珍しい。その反対に一般住居はいまだに使われているものもある一方で、廃棄されてドアがなくなっているものや屋根が落ちて以前に使っていた家具が野ざらしにされていたり、これまできちんと保存されずにほったらかしの状態で残っていただけというものも少なくない。

 しかしながら2005年には中国政府により中国歴史文化名村に選定されているのでこれから一段と保護対策が取られることを祈るものである。このように、まったくもって観光開発が進んでおらず、観光地のようにすれていない。静かでゆったりとした時間が流れる小さな古郷だ。東莞を訪れ、時間があるようであれば訪れてみてはいかがであろうか。●


(CHiNA ビジネス 2007.8月掲載内容)


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